新人コーナー

石原未奈子さん

自己紹介


石原未奈子 いしはら・みなこ
1975年、広島県で生まれる。東京外国語大学外国語学部英米語学科卒業。編集プロダクション、外資系メーカー勤務を経て、翻訳学校ユニカレッジに入学。沢田博氏、加藤洋子氏、小川隆氏のもとで学ぶ。 これまでの訳書はロマンスが中心だが、好んで読むのはカート・ヴォネガット、ジョン・アーヴィング、ポール・オースターなど主にアメリカの文学作品で、なかでもメタフィクションを愛好。今後はジャンルものとも文学とも判定がつきにくい、隙間だけれどもおもしろい作品を訳して、日本の読者と本を読む喜びを分かち合っていけたらと思っている。 趣味は映画鑑賞(好きな監督はアキ・カウリスマキ)とサッカー観戦(アーセナルファン)。海外ドラマにも目がない。

訳書一覧


わたしが消えた夜
わたしがきえたよる
ジュリー・R・ディーヴァー
集英社
2003/07初版
ISBN 4087604411
本体600円
The Night I Disappeared
Julie Reece Deaver
2002
※幼いときに父親を亡くした高校生の女の子、ジェイミーは、寂しさから白昼夢を見るようになり、しだいに幻覚の世界に呑みこまれていく。母と娘の愛情を描いた、切ないサイコサスペンス。

秘めやかな約束
ひめやかなやくそく
ローリ・フォスター
ソニー・マガジンズ
2004/04初版
ISBN 4789722457
本体780円
Too Much Temptation
Lori Foster
2002
※25歳のうぶな女性グレイスは、雇い主である老婦人の孫息子ノアに三年前から想いを寄せていたが、ノアには理想的な婚約者がいた。ところがある日、ノアがいきなり婚約を破棄し、グレイスに危険で官能的な契約を申し出た。アメリカの人気作家が描く、あまりにも熱く甘いロマンス。

愛と幻想のハノイ
あいとげんそうのはのい
ズオン・トゥー・フォン
集英社
2004/09初版
ISBN 4087604713
本体600円
Beyond Illusions
Duong Thu Huong
2002
※やさしくまじめな夫を捨て、年の離れた有名作曲家との未来を夢見た20歳のリン。その愛は真実か幻想か。混迷をきわめた80年代のハノイを舞台に、愛の喜びと痛みを繊細につづる。

一夜だけの約束
いちやだけのやくそく
ローリ・フォスター
ソニー・マガジンズ
2005/02初版
ISBN 4789724794
本体800円
Never Too Much
Lori Foster
2002
※小さなホテルを経営するベンは独身生活を謳歌していたが、ある日、向かいに引っ越してきた女性にひと目ぼれし、絶対にものにすると誓う。が、彼女はなにやらわけありらしく、なかなか心を開かない。『秘めやかな約束』に続く、刺激的なロマンス。

世界中がハッピーにまわってる! この私をのぞいて
せかいじゅうがはっぴーにまわってるこのわたしをのぞいて
ルイーズ・バグショウ
集英社
2005/05初版
ISBN 4087604888
本体840円
Venus Envy
Louise Bagshawe
1999
※アレックス、27歳、太め、職なし、男なし、そしてなにより自信なし。そんなアレックスとおしゃれなルームメイト、さらに美人で意地悪な妹が巻き起こす、恋と女の友情の物語。リアルでキビシイ、女の本音とウィット満載のラブコメディ。

ロード・ジョン・グレイ 緑のドレスの女
ろーどじょんぐれいみどりのどれすのおんな
ダイアナ・ガバルドン
ソニー・マガジンズ
2005/10初版
ISBN 4789726932
本体800円
Lord John and the Private Matter
Diana Gabaldon
2003
※世界中で絶大な人気を誇る『アウトランダー』シリーズから生まれた歴史冒険ミステリ。従妹の婚約者が性病に罹っている事実をひょんなことから知り、頭を悩ませていたロード・ジョン。そこへ追い打ちをかけるように、軍隊内で起きた殺人事件の解決を押しつけられる。無関係に思えた二つの問題には意外な共通点があった。

ご本人からのおすすめの1冊


愛と幻想のハノイ:表紙愛と幻想のハノイ
あいとげんそうのはのい
ズオン・トゥー・フォン
集英社
2004/09初版
ISBN 4087604713
本体600円
Beyond Illusions
Duong Thu Huong
2002

※やさしくまじめな夫を捨て、年の離れた有名作曲家との未来を夢見た20歳のリン。その愛は真実か幻想か。混迷をきわめた80年代のハノイを舞台に、愛の喜びと痛みを繊細につづる。

☆ベトナム共産党が、ベトナム戦争後の貧困と腐敗を自由に批判するよう作家や知識人に呼びかけた1987年に書かれた物語。 最後に幻想からさめる主人公リンを、「党のためにつくして裏切られた」と感じたベトナム国民に、狡猾に立ち回る有名作曲家を党に、なぞらえて読むと興味深い。

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